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Dec,2021/Time

私は古物が好きで、収集する癖がある。

際限がないので家へ持ち帰るときはじっくりと時間をかけて吟味する。高価なものであれば、数日間、四六時中考え尽くす。寝ても覚めても古物の事を考える、その時間もたまらなく好きだ。

 

古物や時をかけて形成されたものは、時間という目に見えない膜を纏っているように思う。

それがどの土地で、誰によって、どのように生み出され、誰の手に渡り、どのような風景に置かれていたのだろう。私たち人間と違い、ものは100年でも1000年でも文明がある限り存在することができる。

遠い昔は誰が手に持ってものが、今、私の手の中にある。

Dec,2021

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